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第25期 第Ⅰ号2021年 6月24日  総会を終えて  『アートシティ構想』

貴志 カスケ

京都アートカウンシル第 25 期定時総会は無事終了いたしました。

非常事態宣言の最中 に開催された総会でしたので、出席者はいつもより少ない状態でしたが ZOOM を使って 参加できることを案内したら、九州や福井からの方々も含め、6名が参加してくれました。


総会議案でも謳っているように、これからはデジタルの時代が加速していきます。


 私たちもデジタル時代の良し悪しをしっかり見極めながら進んでいきたいと思います。

今回、九 州や福井から参加してくれたことはデジタル時代の良い面だととらえています。

さて、総会議案をさらに深めるために以下の文章を掲載します。

「芸術・文化の郷」構想の項目についてです。

「アートシティ京都構想」 京都を「芸術都市』 にする。

『文化都市」 から 「芸術都市」へ 鑑賞する市民から創造する市民へ


「創造力」や「想像力」は経済の発展や科学の発展を推し進める。

新潟や瀬戸内地方などで開催されているアートビエンナーレやトリエンナーレは、芸術 で町おこしをしようとした試みであり、成功しています。

しかし、それはアートを『手段』 にして人々を集め、町の復興・活性化につなげようというものです。

『アートシティ(芸術都市) 京都』 はそれのみならず、市民が芸術を創造する主体とな ろうとするものです。 つまり、 アートを 『手段』 としてとらえるのではなく、アートに携 わることによって人生の意義を実感しようということです。


芸術の基本は哲学と技術です。 コンセプトとスキルと置き換えても良いでしょう。

スキルが巧みな作品もあればコンセプトに主眼に置いた作品もあります。


一見、スキルに偏り すぎた作品やコンセプト重視でスキルを二の次にしている作品などを観てこの二つの要素 が対立しているように見えますが、 本来はそうではありません。


スキルの要素の中にもコンセプトが必要であり、コンセプトの要素の中にもスキルの発展が必然で、 両者の関係は 多少の比率の関係はあるにせよ、コンセプトがしっかりしていないとスキルも向上しないし、 スキルの発展・向上によってコンセプトも発展していくのです。

そういう意味で芸術 は人間の生活の総合的な諸分野の中にも必ずその要素が存在しているし、 また、 必要であ るとも言えます。

科学技術の発展にとっても経済発展にとっても芸術の持つこの二つの要 素は重要です。

そして、このスキルとコンセプトを発展させるためには「創造力」 像力」 が必要です。

芸術の行為はこれらのことを日常的に行っている行為です。

もともと 京都は芸術文化に長けた都市で、 芸術家やものづくりに携わる市民がたくさん居住している都市です。

これらの条件を生かして 「創造力」 「想像力」をさらに育めば、「創造力」と「想 像力」が生活の原点に生かされ様々な分野の発展に貢献するでしょう。



文化都市から芸術都市へと発展させましょう。


アート活動はスポーツと同じです。 プロスポーツを観戦する楽しみもありますが、健康 のためには国民みんながスポーツをやる事が望ましいのです。 スポーツはウォーキングなど一人で参加する種目もあれば、 高度な戦略が絡む集団スポーツ、また、体操などのように、対戦というよりも演技を披露する種目など、幅広い種 目があります。そして、プロからアマチュアまで取り組む人たちも様々です。 アート活動 も同様です。精神の育成にとって重要なだけでなく、創造力や想像力は時代を切り開く源 泉です。それを日常的に鍛えているのがアート活動です。

そして、分野も様々で、絵画や彫刻だけでなく、伝統工芸や版画や写真などがあり、新たにデジタルアートなど現代アー トの分野は広がりを見せています。

スポーツが自分の好みにあった種目から簡単に入って いけるように、 アートも自分の好きな分野から簡単に入っていけます。

スポーツと同じよ うにアートも国民が日常的に親しむ事が肝要です。 そしてアートによって育まれた国民の 想像力と想像力の総体が新しい歴史を創造するのです。

以上をふまえ下記を当面の目標として活動していきたいと思います。


1) 京都市立芸術大学の跡地にアートセンター 「芸術の郷」 を設立する


2) 各地域文化センターにアトリエやアートファクトリー、 アートラボなどを設立する


3) 各種教室を開催する

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